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Matti Suuronen のプレハブ式ハウス FUTURO編

 60年代の終わりから70年代にかけて、フィンランドの Polykem という会社から Matti Suuronen デザインのプレハブ式ハウスがいくつか販売されていましたが、その中から最も有名な2つのモデルを今回と次回に分けて取り上げてみたい思います。


 下は Polykem のプレハブ式ハウスの記念すべきファーストモデルであり、 UFO ハウスとしてあまりにも名高い FUTURO 。

Futuro_Bayer.jpg


 窓の数や内部の居住空間など、細部のデザインは輸出先の文化事情やユーザーの要望などに合わせていくつかバリエーションがあったようですが、基本的には人力で持ち運ぶことも可能な16のユニットで構成されており、軽量な本体は本格的な基礎工事などを必要としないため、自然環境の中など比較的自由な場所に設置可能だったようです。


 下の写真はヘリコプターで空輸中の FUTUTO 。
airborne Futuro

 プレハブ式という性質上、わざわざ完成品をヘリで空輸せずとも現地でユニット組み立てれば済む話だと思うのですが、上の写真でも分る通り、空輸される FUTURO の姿は正に捕獲された UFO さながらであり、おそらくはその多大な宣伝効果を狙ってこういう輸送手段をとったものと思われます。


 また、そのインパクトある外観もさることながら、内部の居住空間のデザインも素晴らしく、SF映画に出てくる宇宙船の内装を思わせるスペースエイジ・インテリアとなっています。

Futuro 5

 窓際に並んだ赤いチェアは座面を引き出しすことで簡易ベッドとしても使えるようになっており、また天井からの排煙筒をセットすることで多目的に使うことが出来る白いセンターテーブルなど、見た目のインパクトだけではなく、その機能面も充分に考えて設計されていたことが分かります。

futuro living


 Matti Suuronen が FUTURO をデザインしたのは1968年ですが、その翌年の1969年はまさにアームストロング船長が人類で始めて月面に降り立った年であり、FUTURO の斬新な外観と内装デザインには、当時の人々が思い描いていた 『来たる宇宙時代に向けての新たなライフスタイルへの期待』 というものを随所に感じることが出来ます。


Futuro  4


 残念ながら今では本国フィンランドでも現存する FUTURO は四つのみとなってしまい、世界各地に点在する残りの FUTURO もそのほとんどが住み手も無いまま風雪に晒され、風化の一途をたどってしまっているのが現状ですが、futuro (スペイン語で未来)という名が表す通り、それはかつて人類が抱いていた未来への夢が具現化された future house であり、そのユニークな存在感で世界中のマニアを未だに魅了し続けていることもまた事実です。


FUTURO  5




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  1. 2012/06/10(日) 19:31:24|
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